
こんにちは、つむぎゆりです!
今回は、「自治体DX 業界標準の指南書」を読んだので、そのレビューと感想となります。
端的にいうと、DX指南書としてはかなりぼんやりとしており、自治体ならではの問題点や関係するコラムは面白く読めるものの、実際には活かしにくい内容だと感じました。
金融業DX↓
観光業DX↓
金融業DX↓
自治体DXを読んだ感想
僕はこのDXシリーズ、「金融業」と「建設業」も読んでおり、それぞれに明確な違いがありました。
そのあたりも交えてレビューしていければと思います。
面白かった部分
- 自治体でDX化が進みにくい理由が嫌というほどわかる
- 要所要所のコラムも読み物としておもしろい
本来、役所にでも勤めていなければ役所で何をやっているかわかりませんが、この本を読めばある程度雰囲気がわかります。
また、全体的に読み物としておもしろく、実用性が心もとないものの、役所仕事などの実態に興味がある人には非常におすすめです。
たとえばなぜ住民票はわざわざ役所までいかないと取れないのか(さいきんではコンビニでもとれるけど)、なども説明してくれてます。
かなり噛み砕いて説明してくれてる
金融業編と建設業編とくらべて、めちゃくちゃ初心者用に書かれているのが印象的でした笑
おそらく想定されている読者層が、自治体のほうがデジタル関連にうといということなのでしょう。
なのでわかりやすさでいえば、3冊のなかではもっともわかりやすかったです。
本の実用性はたぶん低い
建設業DXなどはかなり具体的な方法が網羅されており、逆に専門的すぎてわかりにくかったぐらいなのですが笑、この自治体DXはじゃあ実際にどういったときにどうするのかがぼんやりしているのかなと。
なので自治体DXというよりは、「DXの基礎がわかり、自治体の問題点や導入フローの知識を教えてくれる本」というか、これ1冊ではなかなか厳しい印象です。
ただ自治体独自の問題点などがこれでもかと網羅されているため笑、もしDX部門に配属された方がこれを読んだ場合、納得と共感だらけで勇気がもらえることうけあいだと思われます。
読んでわかったことなど
ひとことでいうと、役所という保守的な場所で新しいシステムを導入するのはめちゃめちゃハードルが高いのだな、ということ笑
ほかには会社ではない国が運営している組織ならではの問題点などでしょうか。
保守的な組織、営利組織ではない役所
まず、役所はもともと保守的な組織だということ。
そして利益を生み出さなくても働いている人たちの給料は変わらないということ。
たとえば、これが会社であればDX化しなければやがて自然淘汰され売上が減り給料も減りますが、役所はそれがありません。
つまりDX化したとしても面倒事が増えるだけ(今のままでもいい)という考えになってしまうのだとか。
これを突破するには、利用者の利便性とスタッフの労力、どちらもDX化によって減らせるということを心から理解してもらう必要があるのだとか。
民営が肩代わり+ノーコードツール
本の中で印象的だったのは、将来的に民営が肩代わりすることになれば競争が発生しさらにDX化が加速するのでは、という予測というか願望に近いものでした笑
つまり今の時点では、競争が発生していないためいつまでたっても不便なままともとれるんですよねw
また、最も画期的な方法だと思ったのが、知識や技術がなくてもソフトウェアを作れるノーコードツール。
これがあればエンジニアでなくてもシステムを作れるらしく、これからのDX化における要となりそうです。
まとめ
以上、自治体DX 業界標準の指南書のレビューと感想でした!
なるほどだからいつまでたってもお役所仕事なんだなー…とへんに達観することうけあいの読後感が味わえると思います。