こんにちは、つむぎゆりです!
今回は、MBTIの元になったユング心理学の本を8冊実際に読み、どんな内容なのかまとめてみました。
ユングのタイプ理論-劣等機能/感情機能↓
ユング心の地図↓
16タイプ別性格BOOK↓
ユング心理学本を解説
当サイトはMBTIの記事がわりと多めということもあり、その考え方の元になっているユング心理学をあらためて学んでみました。
ちなみに、ユング心理学は「分析心理学」とも呼ばれ、名称が違うだけでまったく同じ学問です。
どちらかといえば分析心理学の名称が一般的だと思われますが、MBTI=ユングというイメージが根強いだろうと判断してユング心理学の名称を使っています。
MBTIとユング心理学の関係
MBTIは、ユングの「タイプ論」を発展させた性格診断となってはいるのですが、別に元ネタを知らなくてもまったく問題ありません笑
ただ、ブログを書いている立場としては、いちどしっかりと学んだほうがいいのでは、と思い立ち図書館でなるったけ本を借りてきた次第です。
ユング心理学に関する本はだいたい借りてきたつもりなので、そのあたりのレビューまとめをしていけたらなと。
タイプ論の立ち位置
ユングは様々な考え方を発案していて、「コンプレックス」や「自我」などもユングの研究が元になっているそうです。
で、「タイプ論」はそのユング心理学の一部でしかないので、タイプ論だけを語っている書籍ってなかなかないんですよね笑
なので基本的には、「ユング心理学」の本を借りてタイプ論だけを読むというかたちになってきます(MBTIのことを深く知りたければ)。
もちろんすべて読んだほうがユングの考え方を深く理解できるので、絶対にそうしたほうがいいのですが、後述しますが正直ユング心理学は難解でわかりにくいです笑
ユング心理学のなかで有名な「原型論」などを一例に出すと、僕も少し読んでみたのですが、「人間の無意識には遺伝で長年受け継がれた部分(集合的無意識)が存在する」、といった感じだったかな、非常に読み応えのある分野なのかなと。
なので、今回のレビューは筆者の興味がある分野のみを読んだすえ、その本の概要や(Amazon等で試し読みできないのもあるし)方向性を網羅したものとなっています。
タイプ論を学べる書籍おすすめランキング
というわけで、MBTIをもっと深く知るにはユング心理学のなかのタイプ論を学ぶのがおすすめです。
ここからは、そのタイプ論を学ぶのにおすすめな本をランキング形式でご紹介したいと思います。
1位:タイプ論
1位は、ユング本人が直接書いた書籍を日本語に翻訳したタイプ論です。
1987年に発売されたもので(第七版だけど)読みにくいかなと思いましたが、思っていたよりは読みにくくなかったかなと笑
新品で1万円ぐらいするのでよっぽどの人でなければ図書館で借りると思いますが、クリーニングマシンを使ったとしても、埃などはある程度覚悟しておいたほうがいいかもしれませんw
ちなみにカバーなしだったのですが、魔導書のように分厚く本体部分もしっかりしていて(サムネ写真の左上)、物々しさと迫力がありそのまま棚に飾りたいぐらいでした。
肝心の内容なのですが、絶対に読みにくいだろうと正直覚悟していたのですが、いい意味で予想が外れ、借りた本のなかで最もわかりやすかったです。
いやそりゃ本人が書いたものなんだからわかりやすいだろうと言われたらそれまでなのですが笑、昔のものだし表現方法とかも違っていたのかなと思ったんですよねw
ただ…、わかりやすいのは第10章の内向と外向を説明しているところで、それ以外はハチャメチャにわかりにくかったです笑
とりあえずMBTIのことを深く知りたいという目的であれば第10章だけでもかまわないと思うのですが、ユングの語り口や伝記などの調査結果なども知るべきだとも思うので、やはり一言一句逃さず読むのがベストなのは確実でしょう。
※追記 ユングのタイプ論の個別記事書きました↓
2位:ユングのタイプ論に基づく世界諸国の国民性
正直、わかりやすさでいえばこれが最も役立ちました笑
本来の内容は各国の国民性をMBTIのようにカテゴリー分けしているのですが、そのまえにタイプ論を引用して、内向や外向の説明を詳しくしてくれるんですよ。
なので、タイプ論を読むには敷居が高かったり、読んでもわかりにくい方はこの本を読めば間違いありません。
ちなみにあまり関係ないですが、僕はこの本のような装丁がいちばん好きで(横書きだし)、そういった意味でもおすすめです。
ただ、その全般的な内容なのですが、なかなかにステレオタイプを助長させるようなものになっていて(本文中にその意図はないとの明記はもちろんあったけど)、確かにその傾向はあるししっかりと根拠もあるんだろうけど、うーん…というか笑
たとえば日本人は唯一の「内向感覚・感情型」とあって、MBTIでいうならばISFJで、それはそのとおりで、あとはアメリカはENFPだったりと非常に興味深く本質をついていると思われるんですよね。
なので、とても有用性があると感じましたが、実際に周りにいる人ってISFJでない場合のことが多いわけで、個別では役に立たないけど、国民性を理解するには凄まじく活かせる理論ともいえます。
しかしながら、それであればストレートに国民性を調べれば似たような情報が出てくるので笑、ユング心理学を通じて国民性を知りたいか(もしくは逆)、MBTIなどに興味がある人(MBTIに興味があっても直感や感覚まで知りたい人は少数派な気もするけど)にはおすすめできる内容なのかなとは思いました。
まあ、それってかなり少数派なのかなとも思いますがw、僕はその少数派のひとりではあったので、借りてきた本のなかでタイプ論と同じくらいにはおすすめの1冊です。
第3位以降
結論からいうと、タイプ論だけを学びたいのであれば上記2冊のみがおすすめかなと。
以降の本も素晴らしかったのですが、「ユング心理学」全般を説明されていたり、ユングの当時の状況などを学ぶためのものが多く、MBTIとは関係が薄い印象でした。
というわけでざっとそれぞれの内容を箇条書きしていきます。
【ユング心の地図】ユング心理学全般を学ぶのにとてもわかりやすかったが、初心者向けの本は他にもあるかも(読書が好きな人向け)
【ユングのタイプ論 劣等機能と感情機能】劣等機能と感情機能に特化した本のため、かなり上級者向け
【分析心理学セミナー1925】完全にユングの当時の発言や学問の成り立ちを国名に知りたい人向け(当時のセミナーの録音テープを文字で読んでいる感じ)
【エセンシャル・ユング】ユングの人生と共にユング心理学を辞書的に網羅していて、難易度は高いが本格的に学びたい人におすすめ
【ユング心理学の世界】タイプ論を含め短くまとめられているが、正直特筆して語れる点が見つからないように感じた
【原型論】ユングが書いた原初の翻訳で、タイプ論以上に難易度が高く、原型論を学びたい人は必須だと思われるが興味本位で読む分量ではないかも
まとめ
以上、MBTIの元になったユング心理学本まとめでした!
MBTIの書籍はそれほど多くなく、タイプ論を学ぶことでより深く学べることは確実ですので、ぜひ興味が出た人は各書籍を読まれることもおすすめします。