こんにちは、つむぎゆりです!
今回は、MBTIの元になった理論であるユングが書いた「タイプ論」を読んだので、そのレビューや感想となります。
ユング心理学本まとめ↓
ユング心の地図↓
ユングのタイプ論-劣等機能と感情機能↓
タイプ論の概要と要約
最初に言っておくと、「タイプ論」自体がとんでもない分量のため、よっぽど読書好きな方以外にはおすすめできません笑
また、第10章がとくにMBTIと関係しているのですが、確かに読めば理解が深まるものの、基本的にはネットに書いてある情報でも事足りるでしょう。
しかしながら、ユングが診療した患者の話や、伝記や伝来をタイプ論で分析した話、内向や外向の詳しい話などがこれでもかと網羅されており、「ユング心理学に興味をもった方」や「感覚とか直感とかサイトによって少し説明が違っていて原典を読みたい」という人は、このタイプ論は必読といえるでしょう。
タイプの要約
タイプ論は何章にも分かれているのですが、最もMBTIと関係ある第10章(内向や外向の説明)はすべて読んだので、自分なりにそれを短くまとめてみました。
※客体=外界のこと。
外向タイプは全体的に客観的な傾向が強い
- 客観的感情ーその場にふさわしい言葉や行動を選ぶ
- 客観的思考ー客体の事実を元に思考
- 客観的感覚ー客体の五感をそのまま受けとる
- 客観的直感ー可能性を模索する
内向タイプは全体的に主観的な傾向が強い
- 内向的思考ー主観を元に思考
- 内向的感情ー自分の感情を元に思考
- 内向的感覚ー客体の刺激に反応する主観で判断
- 内向的直感 自らの内的客体に客観を作っている
要約の補足
わかりやすい言葉で表現しましたが、ユングは「傾向が強い」ではなく「方向付けられる」と表記しており、あくまで確定ではなく傾向がある、といったことでした。
で、「客体」なのですが、要は世の中すべてであったり現実のこと(世の中や社会)を指しています。
ちなみに上記の表をどうMBTIに活かすかというと、たとえばINTJタイプの心理機能は「内向的直感」が最も優位になっており、自分のタイプと優勢の心理機能を照らし合わせる必要があります。
ただ正直ほぼその結果はMBTIといっしょなので笑、いちおうこういうカラクリなんですよ、という確認作業になるかもしれません笑
本を読んで初めてわかったこと
さまざまなサイトやMBTIへのいざないなどを読んでいろいろ知ったつもりではいたのですが、感覚と直感の違いなどがより鮮明に理解できるようになったかなと。
なので、その補足などをしていければと思います。
感情について
内向的感情はほぼそのままで、自分の感情のこと。
で、外向的感情は「その場にふさわしいものを選ぶ」ということで、あくまで他人や社会の感情を優先する心理機能のこと。
同じ感情でも、外向と内向でまるっきり違うものになってますね。
思考について
これもほぼ感情と同じです。
内向的感情は、自分の考え。
外向的感情は、周囲や社会の考えを優先。
感覚について
この感覚がかなり難しいものと思われます笑
まず、外向的感覚なのですが、「外側(客体)の五感の刺激をそのまま受けとる」機能とされています。
たとえば絵を観たら鮮やかさ、ご飯を食べたら美味しいなど、それらをストレートに受けとる心理機能ということですね(観察力や反応の速さ)。
さて内向的感覚なのですが、「外側からの刺激を主観で判断する機能」になります。
要は、「情報をそのまま受けとるのではなく主観で処理してから反応する」ニュアンスでしょうか。
外向的感覚がそのまま外界の情報を受けとることに対して、内向的感覚は自分の主観がワンクッション挟まるため、反応が遅れたり自分の視点で判断するというわけです(結果よくも悪くも安定をとりやすい)。
直感について
外向的直感はそのまま、「客観的に新しい可能性を探す」機能。
内向的直感は、「外側(客体)の可能性をいったん自らの主観(内的客体)に取り込み、新しい可能性を探す」機能とのこと。
言い換えると、「客観的な情報を元に自分の主観で新しい可能性を探す」、といったニュアンスでしょうか。
この内向的直感はINTJタイプ(筆者もINTJ)が優勢なのですが、この説明がすごくしっくりときたんですよね。
ただの新しい可能性ではなく、自分なりの新しい可能性なので、ややトリッキーになったり独自性にこだわりやすいのかなと笑
まとめ
以上、ユングのタイプ論を読んでみた要約や感想でした!
感覚や直感などのわかりにくい心理機能について、より理解が深まり非常に有益な読書となった次第です。