こんにちは、つむぎゆりです!
今回は、ユングのタイプ論―フォン・フランツによる劣等機能/ヒルマンによる感情機能のレビューと感想をお届けします。
結論からいうと、かなり上級者向けの内容で、ユング心理学の「劣等機能」か「感情機能」の補足をしたい、フォン・フランツやヒルマンの軌跡をたどりたい、といった方のみにおすすめです。
ユングのタイプ論↓
ユング心の地図↓
ユング心理学本まとめ↓
本を読んだ経緯やおすすめポイント
まず、当サイトはMBTIをわりとメインにすえたブログでして笑、そういった経緯もありユング心理学をあらためて学んでみようと思ったんですね。
で、図書館からまとめて本を借りて、ソフトカバーかつ薄めのこの本から読んでみたんですよ。
めちゃめちゃ内容は難しかったです笑
どんな人におすすめか
ある程度ユング心理学を学び、さらなる理解を深めたい人
本の内容を簡単に要約すると、主にフォン・フランツやヒルマンという方の発言や研究が載っている本なんですね。
ふたりともユングがチューリッヒ(スイス最大の都市)に作った研究所の出身であり、しかもきわめて人気が高かった二人という位置づけとのこと。
要は、1961年に亡くなったユングですが、その近くにいた二人の研究者からユング心理学を学ぼう、といった趣旨といえます。
で、二人の主な内容が、ユング心理学における「劣等機能」や「感情機能」なため、とくにこのどちらか(もしくは両方)がわからない人にはおすすめの書籍かなと。
読んだ感想
ぶっちゃけ全然わかんなかったです笑
というか明らかに読む順番を間違えているので、もっと違った本を読んでから手にとるとまた違った感想をいだくことでしょう(というか抱かないと困る)。
まあただ、それまでなんとなくユング心理学は概要だけわかっていたつもりですが、いくつかジャンルがあること(コンプレックスやタイプ論だったり)、かなり複雑で哲学めいた部分もあるのかな、といった印象も。
また、前半はかろうじて部分部分で理解できたのですが、内向と外向の違いなど、MBTIに関係する部分もあったりしました笑
読んでわかったこと
最も大きかった収穫としては、内向と外向の違いですね。
本の中にある図もわかりやすくこの部分を知れただけでも大きかったかなと。
とくに、MBTIにおいて内向タイプと外向タイプは頻繁に出てくるカテゴライズだったりするのですが、今までMBTI本やネットのみの知識だったので、本家の考え方を深掘りできたと思います。
内向と外向の違い
内向型→客観で得た情報を自我に取り込み、かみくだいてから外に向けて送り出す
外向型→自我で出た情報を客観に送り出し、かみくだいてから内に向けて取り込む
イメージとしては、内向は客観から自我に情報を送り出す。
外向は自我から客観に情報を送り出す、といったところでしょう。
本をよむまで順番としては逆だと思っていたのですが(内向だとしたら、自分から情報をまず出す)、なるほど客観から情報を受けとるため、反応などが内向のほうが遅れがちなのも納得です(内向のほうが1人の時間が必要なのも理由がようやくわかった)。
そのほか:読書メモ
- 結婚は反対のタイプと結びつくことが多い
- 自身の劣等機能と向き合おうとしなくても済むため
- ただし同タイプの場合は、どちらかが成長しやすい傾向にある
- 理論型(本の中では思考型)
- 感情を持っていないわけではなく、適切なときに勘定を表現できないだけ
- そのため苦手なタイプのテンプレートを持っていたりすることが多い(例:相談のLINEがきたらこう返す、など)
- 無意識のうちに、優勢タイプが劣勢タイプを上回る
- 直感よりも感覚が上回りすぎると、未来のこと(直感)が考えられなくなったりする。逆もまたしかり
- 自分がどちらのタイプか判断する基準は、「当たり前のようにしていることが自分のタイプ」(例:当たり前のように思考していたら思考タイプ)
総じて
読んでいたときにメモったことを見直すと、想像以上にMBTI関連のことも書かれていて、やはり読んでよかったなとは思いました笑
Amazonを見てみると、もう定価では手に入らないぶん高価となっており、一般向けではないが貴重な情報が記されていることもわかります。
この書籍は主に「ふたりの研究者の発表や質疑応答」をもとにした本で、研究結果や概論が載っていないので、その部分をやはり自分で補完してから読むべきなんですよね笑
まったく読者に媚びていないがっちがちの学術本ですが、そのぶん生きた情報というか、かゆいところに手がとどく、もしくはさらにディープなユング心理学のすすめを求めている方におすすめの本といってよいでしょう。
まとめ
以上、ユングのタイプ論―フォン・フランツによる劣等機能/ヒルマンによる感情機能のレビューと感想でした!
全然関係ないですが、個人的に横書きの本がすきなので横書きだったら嬉しかったです(そこ?)。