こんにちは、つむぎゆりです!
今回は、ずとまよの「残機」の歌詞やMVを考察します。
結論からいうと、戻れない日常を顧みるスリリングな日々を歌った、タイアップ作品のチェンソーマンのテーマ性も反映された内容です。
綺羅キラー↓
ミラーチューン考察↓
秒針を噛む考察↓
MV考察
考察はあくまでも個人の主観全開なので笑、参考程度にご覧ください。
ちなみに筆者はチェンソーマンはある程度アニメを観ており、どんな内容かは把握しています。
MVの大まかなストーリー
少女(ニラちゃん)は何度か影と戦う悪夢を見ていたが、その影の正体はもうひとりの自分だった。
もうひとりの自分に夢を覚めさせられるが、現実の世界で少女がハッと何かの気配を感じとったところで終了。
1番(?)が終わったところで、ニラちゃんが寝ているシーンが挟むので、劇中の出来事はほぼ夢とみていいでしょう。
逆をいうと冒頭からその中盤まで夢と示唆するシーンがないので笑、MVをぜんぶ見てない人は夢だと気づけないかもしれません。
ちなみに作中でニラちゃんという名前は明記されていませんが、Twitterや公式サイトで名前が載っています。
話はズレますが、ニラちゃんは夢をMVのなかで見ることが多いなとふと思いました笑
あれなんですかね、「ずっと真夜中だったらいいのに。」自体が夢を示唆しているというか、今まで寿命のことを指していると僕は思っていたのですが、歌手生活や自身のミュージシャン生命を夢とたとえているのでしょうか(つまりずっと歌手で生活できたらいいのに、といったような)。
MVを見た感想や要約
全体的に、チェンソーマンのED曲ということもあり、戦闘シーンや二面性、人間の狂気や悲哀などがテーマなのかなと。
つまりはチェンソーマンの主人公(デンジ)のことを歌っているようにも思えるし、曲単体でも意味がわかるような作りというか。
ちなみにチェンソーマンのストーリーは短くまとめると以下のとおり↓(ネタバレあり)
デンジがチェンソーの悪魔と合体し、チェンソーマンとなって人間を食べる悪魔と戦っていく、スプラッターサスペンス漫画
少年漫画だと思ってアニメ観たら、ぜんぜん少年漫画じゃないやん!と思ってびっくりした覚えがあります笑
内容的には常に生きるか死ぬか、平和な日常とはかけ離れていたり、二面性をもったキャラや人間のどうしようもなさみたいのが描かれていたりします。
余談ですが、ずとまよのMVはニラちゃんかわいい!といえるような内容になっており笑、まったくグロ要素がなく視聴者層をわかってるなと感じましたw
もともとニラちゃんはわりとMVでアクションもしてましたが(そのほうがアニメとして映えるだろうし)、タイアップも反映してバトルシーンが入れられたのではないでしょうか。
MVの流れと考察
今回のMVは比較的わかりやすい作りとなっており、見る人のなかでそこまで解釈は分かれないかなと思います。
もうひとりの自分がどういう存在かと解釈するかは多少違うでしょうけど、ネガティブ(裏側や影)であることは間違いないでしょう。
以下、MVの流れや考察、気になった箇所など↓
- テレビ(レンジ?)にもうひとりの自分が映る
- すでに夢の中と思われる。内装を見るに、場所は家ではなくどこかのお店の中だろう。
- 血塗られた刀を持って歩くニラちゃん
- この少しまえの曲タイトルで赤く光るが、このときに影を斬ったと思われる。だから刃先に血がついた。
- ラーメンを食べ水を飲むシーン
- 歌詞にあわせたものだと思われる。ニンニク増し増し食べるのかわいい。
- 影を倒したあと電子レンジが火花を立てて揺れる
- 冒頭の電化製品はレンジかどうか判別がつかなかったが、こちらは電子レンジかなと感じた。影が現れると光る仕組みなのだろうか(チェンソーマンの主人公の名前とかかってる?)
- 影が現れ、ニラちゃんが指をOKマークにして中を覗く
- おそらく敵の本当の姿を見ているのであろう。ただ、まず間違いなく関係ないだろうが、ハンターハンターのなかでネテロ会長がピトーを監視する際に似たポーズをとっており笑、それを思い出してしまったw
- 影と戦っている最中、ニラちゃんが夜空の満月に一瞬視線をやる
- このあとに影が消えたので、影は真夜中(満月)などの規定の時間で消滅する修正をもっていると思われる。また、ところどころで片目が光っている※後述。
- 寝ながらハッとして目が覚めるニラちゃん
- おそらく夢の中だったということを暗示しているのだろう。
- 鏡を観たら中に吸い込まれて落ちていくシーン
- この直後、ニラちゃんは目がついた壁(鏡?)らしきものを倒しており、すぐに無事脱出できたと思われる。一時停止してみるとよくわかる。
- 怖くなって刀を捨てて逃げていく
- 影を倒していくうちに、自らが影となっていったと解釈するのが妥当か。目が光っていたが、あれは少しずつ影が肥大化していたことを表していた?
- 角が生えたもうひとりの自分と対峙したあと、目が覚めて現実世界に戻る
- 影を斬り続けたことで、自らの影が実体化したのだろうか。
- あっかんべーののち、拳を額にわざわざつけたあと、顔を覆いやっているので一連の動作は何か意味があると思われる。
- あっかんべー=私はもうお前じゃない、といった感じか(余談ですが涼宮ハルヒのあっかんべーのシーンに似てるなと懐かしい記憶が)。
- 拳を額につけたのは、ここで斬りかかると同じ穴のムジナとなるからで、顔を覆ったのは意識をなくせということ?
- そして不穏な雰囲気で終了。
最後の終わり方としては、「分離した影に負けてしまう」、「現実世界にまでそれが影響したかどうかは見る人におまかせします」といった感じでしょうか。
歌詞考察
「残機」というタイトルをどう解釈するかで、かなり違ってくると思います。
ちなみに残機という言葉は、ゲームのなかでのプレイヤーが死んでいい回数のことをもともとは指し、ある程度ゲームをやらない人でも浸透している単語だと思われます。
歌詞のなかに「プレイヤ」とありますし、ゲームの「残機」という意味は確実にあるでしょう。
つまり、残っている命の数、自分ではない自分など、そういった意味が考えられます。
…ただ、ACAねさんはわりとダブルミーニングをする人だと僕は思っていて笑、ほかの意味が重なっている可能性もじゅうぶんあるのかなと。
歌詞の意味の要約
今まで3曲歌詞考察してきたんですけど、おそらく意識的にだと思うのですが、歌詞の最後にわかりやすいものをもってきたり(あとは1番と2番の最初)することが多いんですよ。
まあそれはバイアスがかかった僕の主観かもなのですが笑、いくつか意味の大きなヒントは存在する気がしてるんですね。
- 絶体絶命な夜
- 平凡な生活
- くだらないことで笑いたかった
これらのことから、何気ない日常を懐かしんで戻りたいといったニュアンスは確実かなと。
ところが、そのスリルを楽しんでいるような意味合いもみてとれます↓
- 先手必勝が気持ちいな
- 絶頂で健康で
さらに、明らかにチェーンソーマンの内容を入れたものと、自らの心境を入れたような歌詞も見受けられるんですね笑↓
- 戦わないと撫でてもらえない(チェンソーマンは戦うのが仕事なので)
- 萎んだ脳で歌えて感謝です(これはACAねさんの気持ちをつづったパート?)
といった多種多様な歌詞から考えると、「日常を懐かしみつつ戻れない哀しさ、でもスリリング今を楽しむ心境」といったものがメインテーマ。
かつ、チェンソーマンのストーリーに合った部分をいくつか含みつつ、今までの曲にも似た感触でずとまよの現状も歌詞にほどよく含まれている(正確には含まれているというかややとられてもいいように混ぜているというか)と感じました。
歌詞の流れと細かい考察
それではすべてではありませんが、順番に歌詞を考察していきます。
すでに筆者はずっとMVと歌詞をにらっめこしてかなり疲弊しているのですが笑(もちろん楽しいけれども)、最後まで駆け抜けたい所存です。
- しょっぱいぜ 初めて嗅いで舐めた出会い
- この部分に限らず、全体的にチェーンソーマンのストーリーとみることもできます。タイアップを除外して考えれば、つらい昔を懐かしむ様子か。
- 平均的な正論が貧乏
- 皆の言っていることがよくわからない、どうでもよくなっているという意味?
- 腹歌満たしてる
- 単に語呂がよかっただけの可能性もあるが、食べることと歌うことは同義という意味か。全般的に、このあたりの歌詞は日常をうたっていて、サビとのギャップを狙っているのでは。
- 優等生~わかってるからぁ?
- 自分の曖昧なところやコンプレックスを思い、悩んで右往左往する気持ちだろう。
- 劣等威妄、という4字熟語は存在せず造語だと思われる。漢字の意味だけを捉えると、「自分が劣っている感情」「威=勢力や威勢」「妄=節度がない・でたらめ」、つなげて「コンプレックスと思う気持ちが自分の中で何度も繰り返される(劣等が威力をもって妄想)」という意味? ややこじつけ感もあるが、良い意味ではなくコンプレックスに関係することだけは確か
- 直感で自己中な理解不能プレイヤ
- 歌詞の中でゲームらしい要素が出てくる貴重な部分。
- 果たしてこのプレイヤというのは誰のことを言っているのか(それとも誰のことも言っていないのか)。
- 歌詞の流れ的には「もうひとりの自分」のことを言っているのであれば、MV的にも筋が通る。そうでなければ、自分(ACAねさん)のことかファンのことになるが、「理解不能」という口調は強めなので、とりあえず自分に近いことか確率は低そうだが世の中などの第三者か。
- モットーもっと?
- モットーは「座右の銘」などを表す日本語で、調べたが漢字表記はないらしい。余談だが昔ジュディマリの曲で「mooto」というモットーともっとをかけた曲を思い出すなど。
- 残機わかんなくて 上がんなくて
- タイトルがここで登場。このニュアンスでいくと、「残機」とは歌手生命のことをいっていると感じれなくもない。
- タイアップをもらったことの感謝と捉えると安直すぎか。
- 話したいわ~気持ちいいな
- 日常を懐かしみつつも、今のスリルを楽しんでいる様子か。
- もともとやはりチェンソーマンのことを反映していると筆者は思っていたが、確かにそれもある気はするが、歌詞の前後から考えるとACAねさんの今の胸中のようにも思えなくない。
- どちらともとれるように作ったと思うが、単に深読みしているだけの可能性も。
- 帰ってすぐに水やり~仲良しこよしの時間
- 日常をうたっているパート。合図血は相槌のような語感だから採用したっぽい。母音の「i」ですべて韻が踏まれている。
- 直感で自己中な理解不能プレイヤー
- 1回めは「プレイヤ」で伸ばし棒がないのに、2回めが「プレイヤー」なので、おそらく1回めと2回めでは別のことを指しているのではないか。
- 見比べて判断するならば、「1回めがアンチファン」で、「2回めがファン」?「瞳孔開いてしまうのに」が良い意味か悪い意味かでも変わるが。
- 前後の歌詞の意味で判断するならば、「1回めがもうひとりの自分(裏側)」、「2回めがもうひとりの自分(表側)」?
- ただ、1回めの歌詞よりも、2回めのほうが事態が好転しているように思われる。ということは、「1回めは裏側だけをプレイヤと言っていたが、2回めは裏側を統合したうえでの本当の自分」で、裏と表の自分の対話を言っているという説を筆者を推したい。
- 言いたいことジャンケン
- ジャンケンは勝ち負けが状況によって変わるので、言いたいことがころころ変わるという意味か。
- 拵え
- 読み方は「拵(こしらえ)」で、読めなかったのでネットで調べました笑 「拵」だけならば、日本刀の鞘や柄など、外側全体のことを意味しているそう。
- 単純に母音の「e」でまとめたかった+「こしらえ」を漢字で変換させただけかもしれないが、戦闘態勢という意味合いはありそう。
- 傷にはセッションで絶頂で健康で
- チェンソーマンがややセンシティブな内容かつ、常に主人公がお腹をすかせてることから、やや連想は可能。
- 上記を除外し額面どおりに受けとるならば、落ち込むことがあっても歌うことで元気になる、といったところかも。
「残機」とは何を指していたのか
まずメタ的な発想で申し訳ないのですが、2文字のタイトルをACAねさんは作りたかったのかなとうっすら思うんですよね笑
僕は小説を書くときにタイトルから考える派だったのですが、漢字だけのあとはカタカナ、長いもののあとは短いものなど、見た目でそれぞれバラつかせていました。
なおかつ、「ザンキ」という言葉の響きが刺々しいことなども、採用の理由のひとつだった…というとさすがに深読みがすぎるかもしれませんが笑
で、「残機」は「歌手生命」のこと、自らのミュージシャンにおける残りHPなのではないでしょうか。
この残機という曲なのですが、ラップ部分にかなりACAねさんの個人的な思いが入っていると感じていて、単純に「タイアップもらえて発想がしやすいし凄い嬉しい」という意味なのではないかなーと。
「萎んだ脳」という歌詞の部分、脳が萎む状態はタバコなどを吸っていて麻痺している状態なんですね、認知心理学的に。
この「萎んだ」をどうとるかによっても違うのですが、「あまり深く考えなくていい」か、「ネタがなくなってきた」か、「嬉しさで麻痺」のどれかで違うと思うのですが、「涙腺」が嬉しさの表現であれば、どんな感情かは特定できませんが、ほかのパート以上に自らの現在の気持ちをその部分にこめたのと思われます。
まとめ
以上、ずとまよの「残機」の歌詞やMVを考察しました!
たまたまチェーンソーマンのアニメを観ていたのですが、それが活かせて何よりと思った次第です笑
※追記 チェンソーマンをメインの意味として捉えるならば、デンジがポチタと合体して復活したので、「残機」はポチタのこと。裏と表のことを言っているのならば、自らの他の人格のことが「残機」。他の可能性としては「残り寿命」くらいですが、僕は複数の意味がこめられているのかなと思いました。