こんにちは、つむぎゆりです!
今回は、ずとまよの「ミラーチューン」の歌詞やMVの意味を考察をします。
結論からいうと、歌詞はずとまよの音楽界での立ち位置やスタンスを表しており、MVはそれほど歌詞に連動していないですが、ミラーチューンというタイトルが「万人受けをあえて外した音楽」と「鏡の中の世界(MV)」の両方を表している内容です。
残機考察↓
秒針を噛む考察↓
MV考察
見る人にとってそれぞれの正解があるはずなので、あくまで参考程度にお読みください笑
ちなみにMVですが、とくに中盤~後半の解釈が人によってわかれそうなので、そのあたりにも注目いただければと。
MVの大まかなストーリー
少女(ニラちゃん)がコインランドリーで服を乾かしている間、夢を見てしまい主にその夢の内容が描かれている
ニラちゃんという名前はMVでは目立つ箇所で言及されていませんが、公式サイトなどで名前がつけられています(MVの中でもゴルフシーンに記載あり)。
余談ですが、時間をテーマにした作品として、「ペルソナ3」「というゲームや村上龍の「5分後の世界」という小説を思い出しました笑(本当に余談)。
で、話を戻すと、夢の中の世界という解釈はおそらく誰もが思うところであって、おそらく間違ってないと思うんですよね。
この記事ではその後の意味の深掘りや小ネタなども解説できればと思います。
MVの流れと考察
- カセットテープのアップから始まる
- ちなみにカセットテープというのは、すごく簡単に説明するとセロハンみたいな磁気に音が録音されてあって、「▷」(再生)ボタンを押すと流れ出す仕組み
- 「◁◁」は巻き戻しのため、曲の初めまで戻していたことがわかる(カセットテープはいちいち初めまで戻るのに時間がかかる)
- 状況から考えて「服が乾く時間」=「曲で時間を測っていた」可能性が高い(3,2,1っていってるし)
- 反時計回りに回る矢印→ドット調のニラちゃんの周りを矢印が回っているシーン。おそらくこの前後で眠ってしまい、夢を見てしまったと思われる
- うとうとして頬杖を解き起きたような素振りだが、それでももう夢の世界のはず。ちなみに、最後のスタッフクレジットでニラちゃんが頬杖をついて目をつぶっているが、これが現実のニラちゃんだったと考えるのが妥当だろう
- ドラム式洗濯機が途中から反時計回りに変化する。また、レコードやカセットテープのような曲を再生している装置にも見えなくもない演出
- ゲームセンターで時間をつぶすニラちゃん
- 2Pキャラと思わしき敵にバトルで負ける→明らかに格闘ゲームのパロディだが、こういった格闘ゲームでは同キャラを選ぶと色違い(服違い)になる。
- その後、画面外でも自分の2Pキャラのような少女と出会う(しかも負ける)→ここが鏡の世界という暗喩か
- 時計が進みゲームのパロディパート
- ゴルフゲームのパロディ。よく見ると風速なども設定されていて細かい笑 龍の元ネタは思いつく限りでは日本昔話とか?
- ダンスゲームのパロディ。ダンレボ(ダンスダンスレボリューション)かと思われる。ここでMV内で「ニラちゃん」と名前が出てくる
- 翼の生えた銃を構えてポーズをきめるニラちゃん→かわいい(考察をしろ)。元ネタは不明だが、ステッキから考えるとセーラームーンやカードキャプターさくらなどの魔法少女であろう
- 鎖でぐるぐる巻きにされた冷蔵庫→のちに彼氏らしき人物が中に入っていることがわかるが、やや唐突な印象
- なぜ彼氏(?)が冷蔵庫に閉じ込められていたのか
- その部分の歌詞が「繋ぐぜ 笑っとく」、「どんな逆境だって煮詰まった」、「頑固な僕だって」とあるので、それを元にストーリーに組み込んだ(おそらくこの理由。なぜ冷蔵庫かは、ACAねさんが電化製品をTwitterのbioや公式サイトのプロフィールに表示させてるから?)。また、後述するが脱出ゲームの人質として捕らえられていたかも
- ポーズをとった姿を見られたくなかった
- ニラちゃんの性格の表現
- とくに意味はない
- チェスをしたり手帳を読んでるシーン→これも歌詞の「諦め悪いみたい」をチェスで表現した?
- 時間つぶしにスーパーらしき店に入るニラちゃん
- 買い物かごには髪留めやビデオテープなど、過去のMVで使ったと思わしき品々
- 買ったものの中に「毒入りスパゲッティ」などがあるが元ネタは不明
- このあと脱出ゲームのパロディシーンに突入。脱出ゲームをPCでやると、マウスポインタで何度もクリックしなければならないことが元ネタ。また、状況的に本来は夢から脱出することが目的のはずが、メタ的な終わり方で終了している
- 彼氏を冷蔵庫の中から救出→ゲームのクリア条件をクリアしたということか。てっきりニラちゃんが閉じ込めたものとばかり思っていたが笑、脱出ゲームの一貫か
- 格闘ゲームのキャラ選択画面パロディシーン
- 今までのMVに出てきたキャラが総出演。ちなみに、このときずとまよのトレーディングカードゲームを作ろうという企画があり、イラストをファンから集っていた
- 外に出てベンチに腰掛けるニラちゃん
- 最初わからなかったが、よく見ると小石を投げて道の別の小石に当てている。それからコインランドリーの中を振り返っている。
- 服が洗い終わる
- タイマーが鳴ったかカセットテープの曲が終わったか(もしくはその両方)、ニラちゃんが夢から覚め、無事に服を洗濯機から取り出すところで終了
MV全体のテーマの仮説
真夜中=0時と仮定するならば、0時をすぎそうになっていたが、不思議な力で戻したかのようにもとれる内容
まだまだずとまよで活動していくことの意思表示か
もともと、キラーチューンという言葉があり、「最高の曲」といった意味なのですが、タイトルは明らかにそれをもじっていると思われます。
椎名林檎さんの曲にも「キラーチューン」という曲があり、ACAねさんが林檎さんファンということもあり、確実にオマージュはされている気もしますが、一般的な意味のキラーチューンのもじりでもやはりあるでしょう。
なので、「キラーチューン」が王道ならば、王道以外の何かを表していることがひとつ。
また、鏡の国のアリスなどで象徴的ですが、鏡=夢という発想は自然であり、上記の意味とはべつにMVでは夢の世界をテーマにしたのかなと思います。
歌詞考察
まずミラーチューンというタイトルなのですが、主に3つの技術が使われていると想像します。
それは以下のとおり↓
- 有名なフレーズのもじり
- 尊敬するアーティストのオマージュ
- 引きの美学
有名なフレーズのもじりというのは、たとえば相対性理論さんの曲でいうと、「少年よ大志を抱け」のパロディ、「少年よ我に返れ」のようなかたち。
ふたつめは、言わずもがな前述した椎名林檎さんのキラーチューンのオマージュ。
そしてみっつめは、引きの美学。
たとえばACAねさんのプロフでも、あえてミステリアスな部分を残していたりしますが、人間って完全に公開したり大仰にアピールするよりも一歩後ろに引いたほうが興味がそそられたりするんですよね。
…と前置きが長くなりましたが笑、歌詞を考察していきたいと思います。
歌詞考察
要所要所で歌などに言及されているため、基本的にずとまよ自身(ACAねさん)の立ち位置や気持ちについて歌っていると思われます。
- 抗い競り合い負けないよう→音楽界隈の競争のこと?
- もっと教えてくれ 有耶無耶な未知数→新しい出会いや曲、さらに輝かしい日々などと思われる
- 思いやりよりずる賢さなんて→小手先の人気集めではなく気持ちで音を奏でるという意思表示か
- もちろん問題は山積みですが→小説などでもある手法で、あえて敬語にすることによってその文が際立つ。ちなみに歌手生命のことをいっていると思われる
- 夜更けも ずっと光り続けてる→ずとまよのこと
- 神秘的なミラーチューン→この曲のことも指しているが、ずとまよ自身がキラーチューンではなく、ミラーチューンとしてミステリアスに輝きたいといったところか
- 君がいなきゃ始まんない→おそらくファンのこと
- 変身モード全開でクリアな情景→気持ちが変わると景色も変わる(要は気持ち次第)
- 聴き倒したディスケット→ディスケットはフロッピーディスクのこと。フロッピーディスクとは昔のパソコンで情報を記録するのに使った、今でいうSDカードのようなもの。好きなアーティストを超えていきたいといったニュアンスか
- カラ元気だよ→MVの投稿者コメ(でいいのかあの欄は)にも書かれていたフレーズ。普通に考えれば、何か悩みがあってカラ元気で頑張っているということか。もしくは、この前の歌詞が「未開拓な世界は 矛盾で不安定で」といっており、それなりにキャリアを重ねてきたが、これからが不安…といった意味にもとれるか
- gachiフォー・ユー→このまえのサビの「繋ぐぜ 笑っとく」の韻を踏んでいる。gachiはまず間違いなく「ガチ」の意味。おそらくフォーユーがカタカナのため見やすさを考慮してgachiにしたと思われる。ただ、そうなると「ガチfou you」でもいいはずで、あえて理由をつけるならば「ガチは熱すぎて自分らしくない」となったか、「fou youは普通すぎる」となったか、はたまたその両方か
- めんどくさい☆→前回のサビでは☆がついていなかったが追加されている。開き直っていて、陽気なニュアンスといえる
- まだ準々決勝したい→前回のサビが「重々謙遜したい」(もっと多くの人に歌を届けたい?)で、重々謙遜したいもなかなか深いが、「準々決勝したい」はまだまだこれから戦いたい(音楽活動したい)といったことだと思われ、違いはあるがほぼ同じ意味にもかかわらず、韻を踏みつつ違いを出しており、ワードセンスの凄さを際立たせている
総じて
歌詞についてなのですが、全体的に俯瞰して、やはり「ずとまよ自身の現在の立ち位置、スタンスや意気込みなど」が表現されていると思われます。
ミラーチューンという言葉自体、ミステリアスであり逆張り的な、王道でないにもかかわらずオシャレな立ち位置の暗喩。
また、歌詞自体は悩みや葛藤、歌への思いなども所々でふれられており、今の気持ちなどが表現されているのではないかと。
※追記 キラーチューンに対してミラーチューン。歌詞内にもあるとおり、尊敬するミュージシャンを超えたいといった意味合いもあるかもしれません。
まとめ
以上、ミラーチューンのMVや歌詞を考察しました!
やはり歌詞やタイトルがオシャレかつ複数の意味がこめられており、考察しがいがあるなと感じた次第です(もともと大好きな曲で普通に聴いていたということもあるけど)。